こんばんは、キタガワです。
今サッポロビールから発売された『フォーナイン』というチューハイが話題である。アルコール度数は驚異の9%。ちなみにこの特徴的な名前は、99.99%の高純度なウォッカを使用していることから名付けられたらしい。よくわからないが、要は「ストロングゼロよりもおいしいウォッカを使っています」という意味合いだそうだ。
このフォーナイン、発売されるや否や「酔えるのにうまい」との声がSNSで話題となり、コンビニでは売り切れる店が続出。長い間ストロングゼロ一強だった9%の酒シリーズだが、ついに牙城を崩す存在が現れたわけだ。
これは酒好きとしては見過ごせない。……というわけで、買ってきた。
近所のスーパーで購入したのだが、なんと100円を出してお釣りがくるレベルの安値だった。氷結より安い。ほろ酔いと同程度の値段で、その3倍酔えるのだ(ほろ酔いはアルコール度数3%)。これは嬉しい。
だが問題は味である。僕はアルコール度数9%の酒はかなり苦手だ。例えばストロングゼロは最初はうまいが後味は完全に『THE 酒』という感覚がある。毎日酒浸りな自分ですらその鉄っぽい後味に辟易し、350mlの缶を買ったのにも関わらず半分ほどで捨てる経験があった。
9%の酒は、他にもいろいろ試した。ビール、チューハイ、発泡酒……。結果、全て受け付けなかったのだ。「今回もどうせ同じだろう……」。僕はこの缶の残りをキッチンの排水溝に捨てる覚悟で、一気に飲んだ。
うまかった。
味わいとしては、かなりサッパリしている。スッと入ってきて、スッと消えていく。正直、氷結やセブンイレブンのチューハイよりもあっさりしていると思う。味が濃くないので、油っこい食べ物やつまみの味を邪魔しない。相性は抜群だろう。
何より9%の酒独特の後味の悪さが全く無いのが驚きだった。本当にガバガバ飲める。ふと「大学生時代にこれがあったら良かったのにな」と思った。安いしうまいし、最高だ。世の大学生諸君はラッキーだ。
だが僕はこのとき、肝心なことを失念していた。
半分ほど飲み、つまみを取りに行こうとしたときのことだった。立ち上がった瞬間、ふいに視界が歪んだ。真っ直ぐ歩いているはずなのに、壁にぶつかる。エヘエヘと気持ち悪い笑みが浮かぶ。高揚した意識の中、僕は思い出した。
「ああ、これ9%じゃん」
そう。どれだけ飲みやすくても、うまくても、結局はアルコール度数9%なのだ。僕は一瞬にしてストロングゼロを飲んだときと同じ状態になった。
「くっそー……フォーナイン、さすがだぜ……」
意味のわからない言葉を口にしながら、つまみを手に取ろうとする。しかし、つまみはなかった。そういえば昨日酒と一緒に食べ尽くしていたことを思い出す。
仕方ない、コンビニに行こう。
僕はフラフラとした足取りでコンビニに向かった。つまみを買って、出る。それだけだ。つまみを買って、出る。オーケー?つまみを買うのだ。つまみを。つま……み……。
……帰宅した僕は、ベッドに腰を降ろした。よし、小腹も空いたしつまみでも開けるか。そう思い、ベッドの上に目を移したときだった。『それ』が視界に入った。
無意識にもう1本買ってた。
みなさん、この酒ヤバいですよ。悪魔の酒です。
※現在の味はドライ、レモンの2種類ですが、11月にはグレープフルーツ味も出るそうです。酒好きの方、見逃せませんよ。
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